先週のツアー選手権では自身3度目の最終日最終組から、23歳の新鋭、小平智プロが栄冠を掴み取りました。2位に1打差の単独首位からスタートした小平プロは最終日「70」で回り、通算14アンダーで逃げ切りました。全米オープン帰りの松山英樹プロは5アンダーの21位タイから猛追を見せましたが、8バーディ、3ボギーの「67」。通算10アンダーの7位タイでフィニッシュでした。
そして注目の石川遼プロは初日「80」の大叩きで8オーバーの124位から、2日目は8バーディ、1ボギーの「65」をマーク。通算1オーバーの72位タイでカットラインに2ストローク及びませんでした。
さて、この遼クンのスコア。
初日 80
2日目 65
たった1日でスコアが15打も違います。「プロでもこんなことがあるのか」と不思議に思っている人も多いと思いますが、実は、この差にはちょっとしたからくりがあります。それはショット数とパット数の比率。アマチュアと違ってプロの場合、スコアが良い時とスコアが悪い時の差はショットよりもパット数です。遼クンの場合も、初日はパットが全然入りませんでした。対して2日目は8バーディーを取ったぐらいですからパットが入りまくっています。パット数を比較すると
初日 37パット
2日目 28パット
そうです。15打差の打ち分けはパットが9打、ショットが6打です。ショットに関して言えば、初日はOBを2発打っています。遼クンに限らず、ツアープロの場合、パットが入るか入らないかでスコアは10打ぐらい変ってきます。対して、ショットは1日違いで10打も変ることはめったにありません。言い換えるとツアープロはショットが安定しているから、パットでスコアが上下するのです。アマチュアの場合もハンデが一桁の人の場合、ショット数に大きな変化はありません。コースの難易度によっても異なりますが、例えばマーク金井の場合、ハーフのショット数は19~21。対してハーフのパット数は12~20。ショットに比べるとパットの方が打数が大きく異なります。
では、ハーフ45以上叩くアマチュアはどうなのか?ハーフ50前後叩く人の場合は、パット数と同じぐらいショット数が変ります。というかショット数そのものが非常に多いです。パットをハーフ30打つ人は滅多にいませんが、ショットでハーフ30打ぐらい打つ人はザラにいます。すべてのホールをボギーオンした場合‥‥
ハーフのショット数は27
ですが、この打数で収まっている人は非常に少ないのが現実。言い換えると、
ハーフ45を出したことがない人が、スコアアップを目指すのであれば何はともあれハーフのショット数をハーフ27打以内に収めることが必要不可欠。ハーフ45でプレーするために本当に必要なスキルはハーフ27打で回れるようになることです。
では、どすればハーフのショット数を27打以内に収められるのか?
結論から先に言いましょう。ハーフ27打でプレーするにはナイスショットは1発も必要ありません。求められるのは1打で求められる最低飛距離を出すことと、次のショットが打ちやすい場所にボールを運ぶこと。具体的に言うと、ボギーオンするための飛距離を確実に打てるようになることです。例えば、ムーンレイクゴルフクラブ市原コースのアウトコース。
1番 348y パー4
2番 310y パー4
3番 135y パー3
4番 373y パー4
5番 157y パー3
6番 470y パー5
7番 352y パー4
8番 346y パー4
9番 452y パー5
これららのホールでボギーオンするために、1打あたりの距離を出してみると、
1番 116y
2番 103.3y
3番 135y
4番 124.3y
5番 157y
6番 117.5y
7番 117.3y
8番 115.3y
9番 113y
「何だこれっぽっちの距離なのか」と思った人が多いかと思いますが、実はハーフ45以上叩く人というのは、これっぽっちの距離がちゃんと打ててないのです。マーク金井は100ヤードがちゃんと打てれば90以上叩かないと良くいいますが、この数字を見ると納得できます。ムーンレイクのアウトコースの場合、平均すると120ヤード。毎ショット120ヤードをきっちり打てれば、全ホールボギーオンできます。もちろん120ヤード飛ぶだけではスコアメイクできません。左右15ヤードの幅(グリーンの幅)以内の方向性も求められます。120ヤードで左右の曲がりが15ヤード以内。これが打てればハーフ45で回れる土台ができるのです。
昨日もタレントの森下千里さんとプレーしましたが、女性の場合は毎ショット90~100ヤードがキッチリ打てれば、ハーフ45で回るための土台ができるのです。
おーっと、撮影の時間が迫ってきました。この続きは明日じっくり説明しましょう~(▼▼)b
PS.マーク金井がバンカー専用として開発したEKB58(エクボサンド)。ソール中央をエクボのように凹ませることでホームランのミスが出づらく、非力な女性にも扱いやすいサンドウエッジです~。