マーク金井blog

2013年12月08日プロゴルファー残酷物語‥‥

今日は男子ツアー最終戦、日本シリーズの最終日。この試合はツアー競技の中でも特殊で、本年度のツアー優勝者と、賞金ランキングの上位者しか出ることができません。今年は29選手が出場しています。

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宮里優作頑張っています JTカップ勝って欲しい! 写真はGDOから転載

日本シリーズは4日間競技ですが予選落ちがありません。どれだけでスコアが悪くても賞金が出ます。これもツアー競技では唯一です。ご存じの人も多いと思いますが、ゴルフのプロの試合は競技中に予選カットがあって、予選落ちすると賞金額はゼロです。試合に出られないプロも大変ですが、試合に出られても予選落ちを続けるプロはもっと生活苦に陥りいます。

さて、今日のエントリーはプロゴルファーの実態について書きます。

今週発売の週刊現代で、こんな見出しを見つけました。

特別レポート
プロゴルファー「生き残り」こんなに難しい。

バブル崩壊後、プロゴルファーで飯を食うのが大変だというのはゴルフ業界では半ば常識です。ゴルフ場はプロゴルファーを積極的には雇いませんし、所属契約を結ぶスポンサーも激減しています。そして何より、男子ツアーは試合数が年々減り続けています。マーク金井は26年前からゴルフ業界の人間になりましたが、その当時は毎週のようにツアー競技があり、ゴルフ場もプロゴルファーを抱えているのが当たり前でした。当時は、プロテストに合格してプロの資格を得れば‥‥それだけでもサラリーマン以上の生活ができてました。

ところがバブル崩壊後、ゴルフ業界はガラッと変わりました。ゴルフ場はセルフプレーが当たり前。所属プロを解雇するゴルフ場は増え、そしてプロゴルファーの職場ともいえるトーナメントは減り続けています。にもかかわらず、プロゴルファーの数は減っていません。日本プロゴルフ協会のプロテストは毎年実施され、毎年50名(正確には50位タイまで)がプロになります。引退するプロもいるかと思いますが、ゴルフは50歳を過ぎても現役可能。プロゴルファーは年々増えているのが現状です。

そして現状はというと‥‥

週刊現代の記事でも書かれていますが、新人の松山英樹プロが2億稼いで賞金王になった陰で、来季のシード権をかけたサバイバルレースが繰り広げられています。シード権を確保できるかどうかで翌年のプロゴルファーの人生が決まるからです。記事ではシニアツアーで活躍する室田淳プロの最終戦の模様がこんな感じでドキュメント的に紹介されてました。

ホールを離れクラブハウスに向かう室田に一人のファンがサインを求めて駆け寄った。

「サインはしない、俺はもうプロゴルファーじゃないから」

そう言って、室田はその場を立ち去った。室田のプライドをかけたシード権争いは、こうして終わった。それは同時に、来年の生活の糧、収入を失うことも意味していた。室田の賞金ランクは838万335円で84位。対して来年のツアー参加資格を得られるシード権獲得選手は賞金ランク上位72名まで(本来は70位だが、今年はランク上位に出場義務試合数が不足している選手が2名いるため)。

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(以上、週刊現代12月14日号より引用)

記事ではシード落ちするといかに生活が大変かが具体的に書かれてますが、実は、プロゴルファーはプロゴルファーになることもかなり大変なのです。プロになるためには、かなりお金が必要なんです。野球、テニス、サッカー、スキー、ボクシング、等と比べると、ゴルフはプロになるためには(正確には日本プロゴルフ協会認定のプロ)、私立大学に入るぐらいのお金が必要です。

具体的に言うと、まずテストを受けるのにお金がかかります。そして、プロになったらなったで登録料、そして年会費がかかります。具体的に言うと、

<プロテスト プレ予選>

受験資格

○PGA資格認定プロテストは、その年度中に、16歳に達する者以上の男性で
下記対象者が受験できる。国籍は問わない。

1 JGAハンディキャップ3.0以内の者。(ハンディキャップ証明書は申込締切日に有効期限内のもの。)

2 日本人でR&A、USGA、IGFのハンディキャップ3.0以内の者。

3 日本国内の高校又は大学のゴルフ部在籍経験者。

4 各地区の連盟に加盟していないゴルフ場又は練習場に所属している研修生。

5 支配人会又は練習場連盟の研修会推薦による1次以上の出場資格を得られなかった研修生。

6 過去にアマチュア競技成績の受験資格でプロテストを受験した者。

7 PGAティーチングプロ。

8 他国のPGAライセンス取得者。(日本人を含む)

1~4・6・8
受験料   52,500
書類審査料  5,250
振込金額  57,750

5・7
受験料    52,500
書類審査料   ー
振込金額   52,500

<1次プロテスト>

受験資格

1 プレ予選プロテスト通過者。

2 支配人会又は練習場連盟の第1次プロテスト推薦に該当する研修生

3 PGAティーチングプロ選考会による出場資格取得者

4 2012年度最終プロテスト出場者。

5 アマチュア競技成績の該当者。

1.日本学生ゴルフ選手権 4位~10位
2.日本アマゴルフ選手権 4位~10位
3.全日本パブリックアマ選手権 4位~10位
4.朝日杯争奪全日本学生ゴルフ選手権 2位~10位
5.文部科学大臣杯争奪全日本学生王座決定戦 優勝者を除くベスト8
6.日本ジュニア選手権 1位~10位
7.全日本高等学校ゴルフ選手権 1位~10位

※本資格についてはプロテストを合格しなかった場合、次回はプレ予選からの出場となる。

受験料   73,500
書類審査料 ー
振込金額  73,500

2・3

 

受験料   105,000
書類審査料 ー
振込金額  105,000

4・5

受験料   105,000
書類審査料 5250
振込金額  110,250

<2次プロテスト>

受験資格

1 第1次通過者。

2 支配人会又は練習場連盟の第2次プロテスト推薦に該当する研修生及び下記競技成績該当者

1.全日本ゴルフ選抜競技大会 春季大会 上位3名
2.全日本ゴルフ選抜競技大会 秋季大会 上位3名

3 PGAティーチングプロ選考会による出場資格取得者

4 アマチュア競技成績の該当者。

1.日本学生ゴルフ選手権 2位~3位
2.日本アマゴルフ選手権 2位~3位
3.日本オープンゴルフ選手権 ローアマチュアを除く決勝ラウンド進出者
4.全日本パブリックアマ選手権 1位~3位
5.朝日杯争奪全日本学生ゴルフ選手権 優勝者
6.文部科学大臣杯争奪全日本学生王座決定戦 優勝者
7.各地区学生連盟ゴルフ選手権 優勝者
8.各地区連盟アマゴルフ選手権 優勝者

※本資格については最終プロテストを合格しなかった場合、次回はプレ予選からの出場となる。

受験料   73,500
書類審査料 ー
振込金額  73,500

2・3

受験料   157,500
書類審査料 ー
振込金額  157,500

4

受験料   157,500
書類審査料 5,250
振込金額  162,750

<最終プロテスト>

受験資格

1 第2次プロテスト通過者。

2 支配人会又は練習場連盟の研修会の最終プロテスト推薦に該当する研修生。

3 PGAティーチングプロ選考会による出場資格取得者。

4 アマチュア競技成績の該当者。

1.日本学生ゴルフ選手権 優勝者
2.日本アマゴルフ選手権 優勝者
3.日本オープンゴルフ選手権 ローアマチュア

※本資格についてはプロテストを合格しなかった場合、次回は第1次プロテストからの出場となる。

5 その他PGAが承認した者。
受験料   73,500
書類審査料 ー
振込金額  73,500

2・3

受験料   210,000
書類審査料 ー
振込金額  210,000

4・5

受験料   210,000
書類審査料 5,250
振込金額  215,250

入会金等登録に必要な費用
入会金登録料等  400,000円
協会費に関して
入会後、協会費として42,000円が必要となります。

単位= 円
※上記は全て消費税込み
(以上、日本プロゴルフ協会から引用)

受験資格によっても異なりますが、プロになるためのテストだけで20万以上の受験料がかかります。そしてプロテストはゴルフ場でやるので移動交通費、宿泊費、練習ラウンド代がかかります。すべてを合わせたら、テスト合格までには100万円くらいかかるでしょう。受かれば良いですが、受からなければ支払ったお金はまったく戻ってきません。そして、受かれば受かったで、登録料が44万2000円、そして年会費も数万円かかります。

うーん、この金額を見てしまうと‥‥

ゴルフは数あるプロスポーツの中でも、プロになるのにお金がかかるスポーツと言わざるをえません。加えて、プロになったらなったで、今度は試合に出るのに高いハードルをクリアしないといけないのです。週刊現代の記事にも書いてありますが、シード権を持たないプロは、QT(予選会)に出場し、それで上位に食い込まないと試合に出れないのです。もちろん、QTも無料ではありません。エントリーフィー、移動費、宿泊費、練習ラウンド代がかかります。QTを全部クリアするのには50万円以上のお金が必要でしょう。

現在、ツアー競技を目指しているプロゴルファーの数は2000〜3000名ぐらいいると思われます(プロ資格を持っていない人を含め)。この中からQTをクリアしてツアー試合に出られるのは最大で50名前後です。

プロゴルファー、特に試合を夢見ているプロには固定給はありません。試合に出られないときは練習に明け暮れることになりますが、練習ではお金を稼げません。一見、華々しいプロゴルファーの世界ですが、一人握りのトッププロを除けば、非正規雇用の社会人と同じぐらい厳しい現実の中で生きているといわざるをえません。プロになるのも大変ですが、プロになったらなったで厳しい現実が待ち受けている。これがゴルフのプロの世界です。

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2013年12月06日テーラーメイド SLDRを上手く使いこなすコツ!!

一昨日、昨日と那須エリアでゴルフしてきました。この時期の那須ともなれば最低気温は氷点下なのが当たり前。グリーンに霜が降りてて当たり前。備えあれば憂いなし。寒さ対策を万全にして行ってみたら‥‥予想外の暖かさ。最低気温が8度ぐらいあって、最高気温は10度越え。サーファーが着るような防寒アンダー・アーマーを着てたので、汗だくになりながらプレーしてきました。

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もちろん、マーク金井のことですからクラブセッティングもぬかりはありません。

冬場は寒い時期に威力を発揮するクラブを使います。
では、どんなクラブが寒い時期に威力を発揮するのか?

ドライバーの場合ならば‥‥

重いヘッド(205g以上)
クラブの長さが短め(45インチ以下)

というのがベストです。厚着をすると体が動きづらくなります。最近は機能下着、フリース、薄手のダウンジャケット等々、動きやすい防寒着が増えてきましたが、それでも夏場に比べれば体が動かしづらい。でも、重いヘッドのクラブならば、クラブがいったん動き出すとクラブが体を動かしてくれます。いわゆる慣性モーメントの力を利用すると、クラブに引っ張られる形でトップの位置が深くなるのです。

そういう意味では、テーラーメイドのSLDRは寒い時期に大いにたよりになるドライバーなんです。テーラーはなぜか公式コメントしてませんが、SLDRのヘッド重量は‥‥

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日本仕様は206g

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US仕様は208g

 

日本仕様は206g
米国仕様は208g

この重さは市販ドライバーの中でもトップクラスのへビュー級。まさに冬スペシャルなんです。今回のラウンドは暖かかったので出番がなかったですが、こいういう重いヘッドならば寒くてもトップが浅くなるのを防げます。

もちろん、シャフトも軽いよりは重い方が体を引っ張ってくれます。そして、ここからがポイントですが、シャフトは重くして少し軟らかくするというのが冬用ドライバーのベストセッティング。フレックスを少し軟らかくすると、切り返しで打ち急ぐのを防止できるからです。マーク金井は60g台のシャフトを使ってますが、冬場になると70g台にしたり、硬さを0.5フレックスほど軟らかくします。冬場になると、W65のノーマルフレックスがエースシャフト。今回のラウンドではブリヂストンの新しいGRにW65のノーマルを装着してプレーしました。

ブリヂストン ツアーステージGR

ブリヂストン ツアーステージGR

SLDRに関しては、ブラックベースのW65を装着しています。

ただし、重いヘッドもデメリットはあります。ゴルファーがその重さを感じすぎてしまうと切り返しで力んだり、打ち急いで引っかけのミスが出やすくなります。重いヘッドだとタイミングが取りづらい、切り返しで力んでしまいやすい人には、グリップを少し重くするチューニングもお勧めです。手元側を重くするとカウンターバランス効果で、重いヘッドでも振り切りやすくなります。

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アナライズで売っているヘビーグリップは70gと

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60gのヘビーグリップも新登場

マーク金井SLDRのヘッドが重いことは、まったくもって予想していませんでした。なのにSLDRと相性が良いヘビーグリップを1年前から試作し、10月から発売しています。偶然の一致とも言えますが、重いヘッドには重いグリップを装着した方がクラブのバランスが良くなるのはクラブ作りの常識です。加えて、カウンターバランス効果というのは、20年以上前からクラブチューニングの常識なんです。

ちなみに、ダンロップフェニックスで優勝したルーク・ドナルドSLDRを使っていますが、彼のドライバーの長さはなんと43.5インチ。ドライバーと言うよりは3Wに近い長さ。冬のゴルフではドナルドみたいにドライバーを短くするのも大いにありなんです。

おーっと、締切りの催促が入りました。ドライバーを短くするメリットについては明日じっくり書きましょう~。

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2013年12月05日男性アマチュア向けドライバーのグリップが軽い本当の理由とは!?

昨日はゴルフ雑誌の取材で塩原カントリークラブでラウンドしてきました。那須エリアにある歴史のある林間コースです。近隣にはホウライ、西那須野といったアメリカンスタイルのゴルフ場がありますが、

こちらは純和風なレイアウト。松の木でセパレートされていて、フェアウェイにも松が点在。グリーンは2グリーンで砲台形状。日光CC同様、身体で感じられない傾斜がゴルファーの距離感を惑わせます。加えて、ベントグリーンは小さくて傾斜が強く、おまけに芝目も強い。

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パットは上りが妙に早かったり、下りが「なんだこりゃ」ってぐらい遅かったりしました。コースについては後日ブログで詳しくレポートしますが、栃木を代表する素晴らしいコースです。近くには那須アウトレットがあって、衝動買いも存分にできます(笑)

さて、さて今日のエントリーもクラブの重さ、グリップの重さについてです。

昨日のブログでも書きましたが、プロや上級者向けのドライバーには軽量グリップは装着されません。昔も今もグリップは50g前後です。対して、ゼクシオに代表されるようにアマチュア向けドライバーの多くは軽いグリップが装着される傾向があります。ゼクシオは…… 

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7代目(前作)のグリップ重量37g

8代目(現行)のグリップ重量27g

では、なぜアマチュア向けのドライバーは軽いグリップを装着するのか?

クラブ重量(総重量)を軽くできるからです。

例えば、300gのドライバーがあったとします。このクラブを10g軽くする方法は……

ヘッドを10g軽くする

シャフトを10g軽くする

グリップを10g軽くする

ヘッドを5g軽く、グリップを5g軽くする

シャフトを5g軽く、グリップを5g軽くする

ヘッドを5g軽く、シャフトを5g軽くする

この6通りの方法がありますが、最近は……

グリップを10g軽くする

シャフトを5g軽く、グリップを5g軽くする

この2つを採用するドライバーが目立ちます。最近は重いヘッドが「飛ぶ」というのがキーワードとして採用するクラブが多いので、ヘッドを軽くしづらいからです。もちろん例外もあって、PRGRのeggドライバーは超軽量ヘッドをアピールしています。が、これはかなりレアケースです。

多くのドライバーは

ヘッドを軽くしません。ヘッドが軽くなるとインパクトの衝突エネルギーがダウンするからです。なので、前作よりも軽いドライバーを設計する場合、シャフトかグリップを軽くすることを選んでしまうのです。ここからはマーク金井の推測ですが、ゼクシオの場合、モデルチェンジの大命題としてクラブの軽量化があったのでしょう。結果、モデルチェンジによってグリップ重量が27gにせざるを得ないようになったと思います。

ゼクシオの場合、手元側の重量が軽くなり過ぎないようにするためシャフトのバランスポイントが手元側に移動していますが、それでも実際に手にするとかなり手元側が軽く感じます。逆さまにしてクラブを持って素振りすると分かります。ヘッドのネック側をグリップし、グリップエンドをヘッドに見立ててパターのように素振りしてみて下さい。手元側の軽さをダイレクトに感じ取れるはずです。

そして、この逆持ち状態で素振りすると分かりますが、グリップが軽くなると操作性が高くなる反面、安定性が下がります。手元側の慣性モーメントの数値が下がるからです。対して、グリップが重くなると操作性が低くなる反面、安定性が増してきます。手元側の慣性モーメントの数値が上がるからです。アナライズでは手元側の重量を増すための器具としてシャフトスタビライザー、そして、60gと70gのヘビーグリップを販売していますが、これは手元側の慣性モーメントの数値を上げたいからです。重いヘッドに対してはグリップも重くしてあげた方が釣り合いが取れ、クラブ全体のバランスが良くなるのです。また、ダウンスイングの軌道が不安定な人の場合(ダウンでシャフトが寝やすい人の場合)、グリップ側(手元側)の重量を増やした方が、確実に手の軌道が安定してきて、チーピンのミスを確実に減らせるのです。ちなみに、シャフトスタビライザーのドライバー用だと40gぐらい手元側に入れて使う場合もありますが、これが重さに直結しません。ヘッドが重くならないからです。

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クラブは軽い方が振りやすいという思い込みが強いからでしょう。

クラブメーカー、そしてゴルフショップでは「軽い=進化」というベクトルが今でも根強く残っています。確かに、ドライバーの重量が350g以上の頃ならば、軽さを追求することでアマチュアに扱いやすいクラブになりました。しかし、ドライバー(長さ45インチ前後)の場合、300gぐらいがちょうど良い重さだとマーク金井は考えています。感覚的な要素もありますが、300gぐらいだと……

ヘッド200g

シャフト50g

グリップ50g

と非常にバランスが良い重量配分になるのです。ヘッドを軽くした場合ならば、それに応じてグリップも軽くしていくとバランスが良い状態が維持できます。しかし、ヘッドを軽くしないでグリップだけを著しく軽くした場合、ヘッドの重みを感じ取りやすい(バランスが出やすい)反面、「打ちやすく感じる人と、打ちづらく感じる人」とにハッキリ分かれてくるような気がします。

たかがグリップ、されどグリップ。

グリップは手元と身体をつなぐ唯一の接点であると同時に、重たいヘッドの反対側にあるパーツです。

マーク金井はドライバーを1000本以上テストしていますが、重たいヘッドには軽いグリップよりも軽くないグリップ(少し重いグリップ)の方が振りやすく、スイングも安定し、飛距離と方向性を料率させやすいと感じています~。

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2013年12月04日ゴルフクラブにおけるドライバーの適正重量とは!?

FBやツイッターにもリンクを貼りましたが、ヨネックスの新しいドライバー、EゾーンXPのお手伝いをしています。赤い悪魔になれと言われて、生まれて初めて真っ赤な顔になりました(笑)。タイアップの仕事はいくつか受けますが、マーク金井の場合は、クラブを打ってみてから仕事を受けるかどうか決めています。自分が打って納得できないクラブについては自分の言葉でクラブの良さを説明できないからです。ちなみに今回のEゾーンXPの場合は、ヘッドが重いことに加え、アマチュア向けドライバーにしては珍しくグリップの重さがちゃんとあったことが気に入って、タイアップの仕事を受けました。

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さてさて、今日もクラブの重さについてがテーマです。

軽いクラブがいいのか? それとも重いクラブがいいのか?

ゴルフクラブを選ぶポイントはいくつかありますが、クラブの重さというのは極めて重要な要素です。重過ぎるとヘッドスピードが上がらず飛距離が出ません。対して、軽過ぎると手打ちになってスイングに悪影響が出るからです。老若男女にかかわらず、ゴルフの上手下手に関係なく、ゴルファーに適した重量のクラブを使うことが、ゴルフ上達に欠かせないのです。ゴルフクラブは形がシンプルで、自分からは勝手に動きません。関節もないですし、筋肉やエンジンにもありません。しかし、ゴルフクラブには固有の特性があって、ある条件を加えてやると(クラブを動かし始めると)、クラブはゴルファーに様々な影響を与える道具と化するのです。

では、どうやって重さを決めれば良いのか?

ゴルファーが感じる重さというのはかなり曖昧です。重さには基準がありません。ドライバーがパーシモンヘッドでシャフトがスチールの頃ならば、ほとんどのアマチュアはクラブの重さを持て余していました。ドライバー重量は350g以上あったからです。ところが今は、重量にかなりの幅があります。アマチュア向けの市販ドライバーを調べてみると(長さ45インチ前後)、

軽いのは275g前後
重いのは325g前後

約50gもの開きがあります。ちなみに男子プロが使っているドライバーの重さは、それほど大きな開きはありません。310~330gぐらいの幅の中に収まっています。男子プロの場合、ヘッドスピードは46~54m/sぐらいと幅があっても、クラブの重さにはそれほど大きな開きはありません。

では、アマチュアはどれぐらいの重さのドライバーを使えばいいのか?

その前に、知っておいてほしいことがあります。それはパーツ毎の重量です。例えば、昔のパーシモンドライバーの場合、

40年前のドライバーの場合

ヘッド重量  約200g
シャフト重量 約115g
グリップ重量 約50g
トータル重量 約365g

男子ツアープロのドライバーの場合

ヘッド重量  200~205g
シャフト重量 60~75g
グリップ重量 約50g
トータル重量 310~330g

男性アマチュア向けドライバーの場合

ヘッド重量  190~205g
シャフト重量 40~70g
グリップ重量 27g~52g

これらの数字を見比べると、目立っているのがグリップ重量です。プロは昔も今もグリップ重量(手元重量)はほとんど変わっていません。ヘッドが木製からチタンになっても、グリップの重さは50g前後のままです。対して、男性アマチュア向けドライバーの場合、グリップ重量が劇的に変わりました。重いのは従来通り50gありますが、軽いのは30gを下回っています。例えば、ゼクシオの最新モデル(8代目)のグリップ重量は27g、ちなみに前作のゼクシオ(7代目)もグリップ重量は37gとかなり軽くなっています。ちなみに、市販品を調べてみるとグリップ重量は40g前後というのが目立ちます。

では、なぜアマチュア向けドライバーのグリップは軽いモノが装着されることが多いのか? プロはドライバーに軽いグリップを装着しないのか?

この続きは明日説明しましょう~。

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2013年12月03日軽いクラブと重いクラブ、どちらが本当にゴルファーにマッチするのか?

お詫び すいません 昨日のブログと順番を逆にアップしてしまいました・・こちらをお読みいただいて、昨日のブログをお読み下さい!! 昨日のブログ

一昨日、東京モーターショー2013に行ってきました。場所はジャパンゴルフフェアでも同じみのビッグサイト。混雑を避けて最終日の午後に行きましたが、それでも人・人・人~。ゴルフフェアの動員とは比べものにはならないぐらいの人でごった返していました。どのメーカーブースも人で溢れていましたが、勢いを感じたのがホンダ。次世代NSXとオープンカーのS660。どちらもキャディバッグは詰めませんが、ゴルファーにとって至福のクルマでしょう。

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どちらも移動手段としての快適性はありませんが、運転の楽しさを堪能できるからです。マーク金井は大のクルマ好きですが、今も昔もトランクに「キャディバッグが何個入るか?」で車種を決めたことは一度もありません(笑)。

そして、クルマ選びでマーク金井がこだわるのが車重。重いクルマよりも軽いクルマを好んで乗ります。同じエンジンならば軽いクルマの方が加速がいいし、フットワークも良いからです。加えて燃費がいい。今、5年落ちの中古Z4クーペに乗っていますが、直6で3Lのエンジンにも関わらず街乗りで燃費はリッター10~11km、高速だと12~13km。クルマは軽い方が確実にランニングコストが下がります。もちろん、重いクルマにもメリットがあって乗り心地が重厚になります。

では、ゴルフクラブの重さはどうなのか?

かなりのムチャ振りですが、マーク金井は軽いクラブよりも少し重めのクラブを好んで使います。ドライバー、FW、UT、アイアン、ウエッジ、そしてパターに至るまで、手にした瞬間「軽っ!!」と感じるクラブは使いません。もちろん衝動買いすることもないです。もちろん重ければ良いというわけではなく、例えばスチールのダイナミックゴールドが装着されたアイアンなどは買いません(リシャフト前提の中古品を除き)。

では、どれぐらいが重いクラブで、どれぐらいが軽いクラブなのか?

クルマならばクルマのカテゴリーと大きさで、重いか軽いかの判別がつきますが、ゴルフクラブとなると重さの客観的な基準はありません。ゴルフクラブはゴルファーによって、重さを感じる基準が異なるからです。例えば、300gのドライバーでも、「軽い」と感じる人もいれば、「重い」と感じる人もいるでしょう。

老若男女は関係ありません。60歳を越えていても、ダイナミックゴールドが装着されたアイアンを使っている人ならば、軽量スチールのNS950を手にすると「軽い」と感じます。逆もしかり。体力に自信がある若者でも普段、280gのドライバーを振っていると、320gのドライバーは「重い」と感じます。

ゴルファーが感じる重さというのはかなり曖昧です。

では、物理的な側面から見た場合のクラブの重さには基準はあるのか?

これはあります。ゴルフは衝突運動。ゴルフボールの重さはルールで、

45.93グラム(1.62オンス)以下

と決まっているわけですから、ヘッドの重さは客観的に「軽い」か「重い」を判別できます。ドライバーの場合で言うと(長さ45インチ前後)、物理的には‥‥

200g前後が標準的な重さ
190gを下回ると軽い
200gを上回ると重い

と言うことになります。新製品のドライバーのヘッド重量をざっと紹介すると‥‥

ダンロップ   ゼクシオ8代目  196g
ブリヂストン  ツアステGR   198g
ヨネックス   EゾーンXP   205g
テーラーメイド SLDR     208g

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ゼクシオは重ヘッドをアピールしていますが、客観的には重さをアピールするほどのドライバーではありません。対して、重さをまったくアピールしていないSLDRは市販ドライバーの中でも最も重いヘッドになっています。

おーっと、締切りの催促の電話が入りました。この続きはまた明日書きます~。

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