マーク金井blog

2017年07月25日超私的な考察 なぜ松山英樹はスタートホールで右にOBを打ってしまったのか!?

日曜日から月曜日にかけて青森に行ってきました。北海道には何度も行ってますが、青森に行くのは生まれて初めて。北海道は飛行機を利用しますが、青森へはもちろん新幹線で向かいました。新幹線だと東京から3時間ほど。座って寝たら、あっという間に七戸十和田駅に到着。電車に乗るとすぐに寝られるので、体感移動時間は30分ほどです(笑)。

 

 

青森出張の目的はもちろんゴルフ。八甲田ビューCCでサクッと18ホールプレーしてきました。アナライズセミナーを実施するための下見を兼ねてのラウンドです。今年の東北アマを実施したコースは、18ホールが林間、9ホールは景観が素晴らしい丘陵コース。アナライズセミナーをここで実施するための下見でラウンドでしたが、久しぶりの洋芝フェアウェイは心地良い緊張感を味わうことができました。

 

 

そんな青森出張の最中、ゴルフの前夜にも関わらず、深夜2時過ぎまでホテルの部屋で男子メジャー第3戦「全英オープン」をテレビ観戦してました。結果はご存じの通り、3日目に首位に立ったJ・スピースが1イーグル4バーディ、5ボギーの「69」で通算12アンダーで、2015年の「マスターズ」「全米オープン」に続くメジャー3勝目を挙げました。フロントナインを終わった時点では、スピースが崩れたこともあって優勝争いが混沌としましたが、終わってみれば、2位に3打差をつけて初日からの首位を守りきる完全優勝です。

 

今回の全英オープンでも様々なドラマがありましたが、やはり一番印象に残ったのは松山英樹選手の最終日、スタートホールのティショットです。3Wを手にして放たれたティショットは最初から右に飛び出し、右サイドのOBに。左からのアゲンスト風の中、3Wで放ったショットは右サイドの柵を越えてOBゾーンへと消えていった。テレビカメラが打球を追えなかったこともあり、「一体何があったんだ???」という感じの中、松山選手はティショットを打ち直しています。

 

 

出だしのティショットでOB。テレビを観ていた誰もが目を疑った思いますが、では、なぜ松山選手は左からの右に吹く風の中、右に飛んでしまうミスショットを打ってしまったのか?

 

本当の理由は本人しか分りませんが、テレビを観ていて頭をよぎったことがあります。それは、スタート前の練習が調子が悪かったこと。そして、もうひとつは全米オープン最終日の15番のティショット。全米最終日、15番も左から右へのアゲンスト風が吹いてました。ここで松山選手はアイアンを手にしたにも関わらず、ティショットを引っかけてしまい左の深いラフ。ここでボギーを打って優勝争いから脱落しました。

 

全英最終日のスタートホールもレイアウトは違えど、左からのアゲンスト風が強く吹いています。スタート前の練習では左にひっかけるミスが出ていたと考えると、無意識に左に曲げるを嫌がった結果、右にプッシュアウト気味のショットを打ってしまい、それが風に乗ってOBを打ったように思えてなりません。

 

全米でのミスが脳裏をかすめたらからなのか、それともスタート前の練習で引っかかるミスが矯正できないままスタートホールのティグラウンドに立ったのか? もちろんこれは超私的な分析なので、まったくの的外れなのかも知れません。もしも、松山選手にインタビューができるならば、全英最終日のスタートホールのOBを打った理由について聞いてみたいと思います。

 

「きょうは練習場もすごく悪かったし、とりあえずフェアウェイ方向に打っておこうみたいな感じだった。気を遣う風だったけど、やっぱりうまくいかなかった」
(GDOから引用)。

 

ロイヤルバークデールのスタートホールは非常に難易度が高く、最終日は多くの選手がボギー以上のスコア叩いていました。とりあえずフェアウェイに打っておこうとということが通用しないのが、メジャーの難しさだということを、恐らく本人が一番痛感していると思います~。

 

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2017年07月23日超私的な考察 なぜ男子ツアープロはダイヤル式のシューズを履かないのか!?

男子メジャー第3戦「全英オープン」の真っ只中の土曜日、今年4度目の18ホールプレーをしてきました。場所は栃木県のアゼリアヒルズCC(栃木県)。コンペということもあって白ティからのプレー。インスタートからでしたが、まったく初めてのコースです。お約束のレーザー式距離計「ブッシュネル」をキャディバッグに入れ忘れたのに気づいたのはスタートホール(10番)のティグラウンドでした(汗)。

 

10番は打ち下ろしで軽く右ドッグレッグしているホールで、左右はOB。ティショットはものの見事に引っかけてOB。ダボでいいと思ったら、特設ティからの4打目が2.5mにつき、なんとか1パットでボギー発進。そこからは、正確な距離が分らないのを逆手に取って安全運転を心がけたら、なんとかパープレーでホールアウトできました。

 

イン
△ーーーー○ーー○ 35
122221221 15

アウト
ーーーーーーー△ー 37
221222222 17

 

18ホールプレーして3パットが一度も無かったのは今年初めてかも知れません(笑)。一番長いパットは15ヤードでしたが、これは50センチに寄りました。1パットは4回ありますが、その内の2回は50センチ以内です。残りの2回は2.5ヤードと2ヤードでした。

 

 

土曜日のプレーでは、ブリヂストンの新しいボール、ツアーB「X」と、ナイキの新しいゴルフシューズ、「ナイキルナコントロールヴェイパー」をテストしましたが、どちらも「最新は最善」を感じさせてくれました。ツアーB「X」は前作ツアーB330Xのフィーリングを踏襲しながら、アイアンとアプローチのスピン性が増しています。2つのバーディーはアプローチのスピンが効いてくれたおかげでした。

 

 

「ナイキルナコントロールヴェイパー」に関しては、履き心地の良さに驚かされました。
数年前に登場した、足袋のような形状の「ナイキTW13」を上回るシューズはもう登場しないと諦めていたのですが、TW13を上回る履き心地だったのです。スノボもそうですが、ゴルフもシューズが果たす役割は非常に大きいです。ナイキですからいいシューズを作っているのは当たり前と言えば当たり前ですが、オーダーメイドシューズを上回る履き心地には「褒めずにいられない」です。

 

 

さて、この「ナイキルナコントロールヴェイパー」。全英で優勝争いに絡んでいるR・マキロイを始め何名かの選手が履いてますが、全員、靴ひもタイプです。もちろんマーク金井が今回履いているのも靴ひもタイプ。また、全英に出場している選手のシューズをじっくり見ると、シューズメーカーに関係なく靴ひもタイプが圧倒的に多いです。対して、日本国内ではボアが装着された、いわゆる「ダイヤル式」シューズが人気があります。

 

 では、なぜ欧米ツアープロ達は簡単で便利な「ダイヤル式」ではなくて、靴ひもタイプのゴルフシューズを好んで履いているのか?

 

ここからは超私的な考察ですが、「ダイヤル式」シューズにも長所短所があるからです。
ダイヤル式シューズのメリットは簡単便利なことと。ひもを結んだりほどいたりしなくていいのは、なんとも楽です。靴を脱いだり履いたりしょっちゅうする人には「ダイヤル式」はメリット満載。そして、ダイヤル式は、力入らずで強力に締め付けやすいことです。

 

ただし、「ダイヤル式」にも弱点があります。マーク金井はスノボでもかつてダイヤル式ブーツを購入しましたが、締め付けに問題を感じたのですぐに止めました。ダイヤル式の場合、簡単に締め付けられるので、ともすれば締め付けが過剰になります。加えて、ダイヤル式の場合、その構造上、締め付けを強くすると足首側がタイトになる反面、指先側は足首側ほどタイトにはなりません。ワイヤーが締め付ける場所が足首側に偏ってしまう場合が少なからずあるのです。

 

対して、靴ひもタイプの場合、締め付けるのは面倒な反面、締め付けたい場所を任意に調整できます。そしてなにより締め付け過ぎて足に余計な負担がかかることは、まずないのです。マーク金井はスノボで靴ひもの方が足を心地良くホールドするのを感じているので、ゴルフシューズでも靴ひもタイプを好んで履いています。恐らく、欧米のツアー選手たちも、靴ひもの方がメリットがあると感じているから、ダイヤル式ではなくて靴ひもタイプのゴルフシューズを履いているのでしょう。

 

ゴルフショップで売られているゴルフシューズの6割以上はダイヤル式です。靴ひもタイプのシューズの比率は非常に低いですが、スノボブーツの場合、初中級者向けを除けば靴ひもタイプが主流です。かつてはスノボブーツもダイヤル式が多かったそうですが、今は、再び靴ひもタイプのブーツが多くなっています。

 

 ゴルフシューズはなんのために履くのか?


 

何にこだわるかで、選ぶゴルフシューズも決まると思います。脱着のしやすさを求めるならばダイヤル式がいいでしょう。靴の紐の締め方に技術が求められますが、自分の好きなように足と靴を一体化させたい人は靴ひもタイプの方が満足行く履き心地を得られると思います。男子ツアー選手に紐ひもタイプが多いは、着脱の便利さよりも、きめ細やかなフィット感を求めているのでしょう。

 

 

ちなみに、結ばない靴ひも「キャタピラン」というゴム紐もあります。こちらはゴムの伸縮を利用しているので結ぶ必要はありませんし、つま先から足首側まで足全体を包み込んでくれます。靴ひもを締めるのが面倒な人には大いにお勧めしたいアイテムです~。

 

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2017年07月22日超私的なボール試打インプレ スリクソン「X]vsブリヂストン ツアーB「X」

 

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男子メジャー第3戦「全英オープン」が始まりました。場所はイングランド北西部のロイヤルバークデール。全英開催が2008年なので9年ぶりの開催となります。メジャー初優勝を狙う松山英樹は初日を2アンダー。二日目を終えてイーブンパーと絶好のポジションにいます。なんとかサンデーバックナインまで優勝争いに食い込んでもらい、日本中のゴルファーを寝不足にしてもらいたいものです。

全英オープンが開催されるリンクスに比べると、日本の河川敷コースは難易度はそれほど高くありません。ポットバンカーもありませんし、深いラフやブッシュもありません。でも左右にはワンペナもありますし、吹きさらしのホールが多いので風の影響をまともに受けます。ボールコントロールの難しさという意味では、リンクスと河川敷はちょびっとだけ似ていると勝手に思っています。そして、ボールコントロールしづらいコースなのでクラブやボールの性能評価にはうってつけです。ノープレッシャーで打つよりも、プレッシャーを感じながら打った方が、その道具の本当のパフォーマンスをチェックできると思っているからです。一昨日の木曜日も、目新しいボールを持ち込んで赤羽のインを薄暮プレーしてきました。

 

そこで今回のエントリーは最新ボールの超私的な比較試打です。試打したのは、スリクソン「X」とブリヂストンツアーBの「X」。どちらも先週、展示会で発表されたで出来たてほやほやの最新ボール。スリクソン「X」は新しいジャンルのボールとして登場し、ブリヂストンのツアーB「X」はツアーB330Xのリプレイスモデルです。

 

メーカー資料(セールスポイント)をひもとくと、、、、

 

スリクソン「X」
・ドライバー飛距離を徹底追求(ターゲットはドライバーを飛ばしたい人)
・待望の飛びすぎ「X」(ルール適合)
・打感はソフトではない(同社のボールの中で一番硬い)
・サーリンカバー(スピン性能は求めていない)

ブリヂストンツアーB「X」
・ツアーB330のテイストを残している
・打感は選べる(Xは硬め、XSは軟らかめ)
・ウレタンカバー(スピン性能が非常に高い)

スリクソンもツアーBもアスリートブランドですが、スリクソンは飛びに特化していることを考えると、スピン系ではなくてディスタンス系に属するボールと言えます。対して、ツアーB「X」の方はウレタンカバー採用のスピン系ボールです。同じ土俵(ジャンル)のボールではないことをあらかじめご理解の上、超私的な試打インプレを致します。

 

では、実際にコースで打ってみてどうだったのか?

 

赤羽では1番から3番まではスリクソン「X」を使い、4番から6番まではツアーB「X」を使ってプレーしました。赤羽は毎週プレーしているのでボールの飛び方がどれぐらい違うのを知るのにはうってつけです。

 

スリクソン「X」
・打感は硬め、特にカバーの硬さを感じる

・ドライバーの飛距離  ○
 ドライバーのスピン量 ◎◎
・アイアンの飛距離   ◎◎
 アイアンのスピン量  △
・アプローチの距離感  △
 アプローチのスピン量 △
・パットの距離感    ○

 

ツアーB「X」
・打感は硬め、コアの硬さを感じる

・ドライバーの飛距離  ○
 ドライバーのスピン量 ◎
・アイアンの飛距離   ○
 アイアンのスピン量  ◎
・アプローチの距離感  ◎
 アプローチのスピン量 ◎
・パットの距離感    ○

 

どちらもルール適合ボールの中ではボール初速が出ます。そして、わずかですがスリクソン「X」の方が反発が高く感じました。ボールの反発よりも違いを感じたのがカバー材質です。スリクソン「X」はアイオノマーで硬い材質です。このため、アイアンやアプローチではインパクトでスリップする感じが手に伝わり、実際、ボールもフェース面上でスリップするため、打出し角が高くなります。そしてスピンがかかりません。超私的なことを言わせてもらうと、ドライバーを打った時よりも、アイアンを打った時の方が「飛び」を感じさせてくれるボールです。ドライバーに関しては、ボール初速が出るというよりは低スピン弾道で飛距離を稼げる感じがしました。

対して、ツアーB「X」はウレタンカバーが採用されているので、インパクトでボールがスリップする感触はありません。アイアン、アプローチはイメージ通りの打出し角でボールが飛び出しますし、スピンもしっかりかかります。ドライバーの飛距離性能に関してもスピン系ボールの中ではトップクラス。ドライバーに関してはスリクソン「X」に比べるとスピンが少し多い感じですが、スピン系ボールの中では低スピン弾道が打ちやすいボールです。

 

ゴルフは物理です。

 

クラブも進化していますが、それ以上にボールは昔に比べると劇的に進化しています。そして、ボールの性能は細分化されています。誰が打っても飛ぶクラブが存在しないように、誰が打っても飛んで止まるボールというのは存在しないのです~。

 

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2017年07月20日超私的な試打 レーダー弾道測定器「トラックマン4」!!

 

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3連休も終わり、いよいよ夏本番。関東エリアは雹(ひょう)が降ったり、ゲリラ豪雨があったりしてますが、連日最高気温は30度を上回っています。日本列島は猛暑真っ只中ですが、こんな時はできるだけ涼しい時間帯にゴルフすること、そして9ホールプレーを強くお勧めします。早朝、薄暮の時間にサクッと9ホールプレーならば、暑くてバテる前にホールアウトできるからです。

ゴルフは18ホールプレーと決めつけない。これが夏場のゴルフの掟(オキテ)にしたいぐらいですし、ゴルフ場の方も、積極的に9ホールプレーを推奨してもらえると嬉しいです。

 

今日からはメジャー第3戦の「全英オープン」が開幕。日本からは松山英樹宮里優作谷原秀人池田勇太選手が出場します。今年の開催コースはリバプール近郊のロイヤルバークデール。前回開催は2008年。この時優勝したのはアイルランドのパドレイク・ハリントンで、スコアはオーバーパーでした。10回目の開催となりますが、パー70の設定なので前回同様、今回もアンダーは出にくいと思います。

 

 

さて、昨日はワクワクドキドキする試打をやらせてもらいました。試打したのはクラブやボールではありません。試打したのは、レーザー式弾道測定器「トラックマン4」です。トラックマンの計測自体は10年以上前からやってますが、今回はホームであるアナライズ神田スタジオでの計測です。

 

最新モデルはトラックマン4ということは、恐らく4代目なんでしょう。ドライバーはモデルチェンジで大きくなっていますが、トラックマンはモデルチェンジごとに小型化がさなれ、今ではノートパソコンよりも少し大きいぐらい。重さもわずか2.8kg。ボールの後方に設置するだけなので、面倒なセットアップがありません。そして、レーダー式の一番のメリットは、室内だけでなく屋外でも計測できます。バッテリーも内蔵しているので、電源がなくても使用できます。

 

では、トラックマン4はこれまでのモデルとどこが違うのか?

 

従来モデルと異なるのは、レーダーの数です。従来モデルはひとつのレーダーで計測していたのに対して、トラックマン4は2つのレーダーで計測。これにより、インパクトの瞬間のクラブの状態とボールのデータを出すことができるそうです。また、室内使用の場合、レーダーからネットまで4.7m以上あれば正確な数値が出るそうです(従来モデルは5.3m)。

 

 では、実際に使ってみてどうなのか?

 

まず感じたのが測定時間の素早さ。ボールを打ってネットに当たった直後には、すべてのデータが出ています。今回は計測データはiPadでの表示でしたが、打ったらすぐに数値が出るという感じです。トラックマンとiPadはWi-Fi接続なので接続ケーブル不要。これもまた便利で使い勝手がすこぶる良いです。

 

 

加えてトラックマン4にはスイング動画が撮れるカメラが内蔵してますし、Wi-Fi接続で外部カメラもつなげます。iPhoneで取った画像も、サクッと試打データの画面に取り込めるのには驚きました。

 

数値的には、飛距離、特にキャリーの数値はかなり精度が高いです。かつてのトラックマンは屋外に比べると室内使用では計測距離が短いこともあって不安定な感じがしましたが、このトラックマン4に関しては「あれっ、なんか違うなぁ」と感じたことは一度もありませんでした。自分が打った手応えと実際の距離が完全に一致してました。

 

 

飛びの三要素である、ボール初速、打出し角、スピン量も、精度がかなり高いです。神田のスタジオで使っているディテクトの高速度カメラと比較しても、「自分で打った感じと、測定データ」が一致しています。例えば、ドライバーの数値だと、いい感じで打った時のデータは、、、

 

ボール初速 66.3m/s
打出し角  12.5度
スピン量  2510回転
ヘッドスピード  45.1m/s
ミート率     1.47
キャリー     245ヤード
飛距離      270ヤード

 

レーダー式計測式は実際に飛んでいるボールをレーダーが追いかけています。カメラ式と違って画像を見ることはできませんが、飛んでいるボールを実際に追いかけているので、計測数値の信憑生は非常に高いです。

 

そして、トラックマンではインパクトデータも詳細に出ます。

 

・ヘッドの入射角
・ダイナミックロフト(インパクト時のロフト)
・スピンロフト(インパクト時のロフト-ヘッドの入射角)
・クラブパス(ヘッド軌道)
・フェースアングル

 

これらのデータに関してはレーダーが計測しているモノと、計算値によって導かれているモノとがあります。ここからは超私的なことを申し上げますが、ヘッドの入射角、クラブパスはレーダーで計測可能だと思いますが、ダイナミックロフトとフェースアングルに関しては計算値ではないでしょうか? なぜかと言うと、ダイナミックロフトもフェースアングルも打点位置が異なると、インパクトの衝撃でヘッドが動くからです。例えば、打点位置がフェース上側に当たれば、インパクトの衝撃でロフトが増える方向にヘッドが回転します。このため、ダイナミックロフトは芯で捕らえた時のロフトなのか、フェース上側で捕らえた時のロフトなのかの判断がつきづらいのです。

 

フェースアングルもしかり。インパクトでフェースが2度開いている場合、フェースが2度開いてインパクトを迎えているのか、それともフェースのトウ寄りにあたった結果、インパクトでフェースが2度開いたかどうかの判断がつきづらいのです。

 

インパクトのヘッド挙動(打点位置、ダイナミックロフト、フェースアングル)に関しては、今のところ、高速度カメラでヘッドの挙動を追いかけた方がより正確な情報を得られます。マーク金井が高速度カメラを使っている一番の理由もここにあります。

 

もしもマーク金井がトラックマン4でドライバーやアイアンを試打するならば、フェースにショットマーカーを貼って試打します。ショットマーカーを貼ることで打点位置が正確に分りますし、ダイナミックロフト、フェースアングルがどのような要素によって決まっているかを正確にジャッジできるからです。

トラックマン4のお値段は室内用で232万2000円、室内&屋外用で303万4800円(どちらも税・送料込み)。トラックマンが出始めの頃はポルシェ1台分ぐらいしていたことを考えると、かなりお手頃価格になっています。

 

今使っているディテクトの高速度カメラと合体して使えるならば、トラックマン4をすぐにでも衝動買いしてしまいそうです~。

 

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2017年07月18日超私的な考察 なぜ韓国の女子ツアー選手たちは、こんなにも強いのか?

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米女子メジャー、全米女子オープンは韓国の23歳のルーキー、パク・ソンヒョンが優勝しました。3日目を終えて3打差4位。最終日は6バーディ、1ボギーの「67」と一気に伸ばし、2位に2打差をつけてツアー初優勝をメジャー大会で成し遂げました。

パク選手は日本ではあまりなじみがありませんが、2016年に韓国ツアーで年間7勝を挙げて賞金女王に輝き、その勢いで同年に米国女子ツアーのツアーカードを取得。今季から米女子ツアーフル参戦しています。

通算9アンダーの2位には17歳のアマチュア、チェ・ヘジン(韓国)が入りました。彼女は2年続けてのローアマチュアに輝き、50年ぶりのアマチュア優勝にもあと一歩に迫る活躍で大会を大いに盛り上げてくれました。通算7アンダーの3位にハー・ミジョンユ・ソヨンが入ってますが、2人とも韓国勢。トップ10の内、8名が韓国製。韓国勢以外なのは、5位のカルロタ・シガンダ(スペイン)フォン・シャンシャン(中国)の2選手だけでした。

 

国内勢では最終日のフロント9までトップ10に入っていた野村敏京が通算2オーバーで33位、宮里藍が通算4オーバーで41位、葭葉ルミが通算8オーバーで51位で試合を終えています。

 

今回の成績をみても分るように、韓国女子選手たちは日本ツアーだけでなく、本場米ツアーすらも圧巻しているのです。世界ランク50位以内の選手を調べてみても、韓国勢が圧倒的に多いのです。

では、なぜ韓国は世界に通用する女子選手を数多く輩出できるのか?

 

ここからは超私的な考察ですが、一番の理由はスイングの完成度が高いことが上げられます。全米女子オープンで解説されてた岡本綾子プロもコメントしてましたが、韓国女子選手は、おしなべてスイングがいいです。スイングがいいとは単に美しいだけでなく、オンプレーンに振っているのです。具体的に言うと、、、

 

 

・トップがコンパクトでレイドオフ気味(シャフトクロスはひとりもいない)
・トップからダウンの切り返しでヘッドが下がる(ダウン前半がシャロー)
・ダウンの途中からインパクトにかけてヘッドが上から入る(ダウン後半はスティープ)

 

 

これは米男子ツアーの一流どころの選手のスイングと共通しており、日本女子ツアー選手に多い、ダウン後半でシャフトが寝る、いわゆるスティープ&シャローな振り方をしている選手はひとりもいません。アマチュアで2位に入ったチェ・ヘジンは、すでに世界ランク10以内に入れるだけのスイングをしています。トップからダウンの切り返しでのヘッドの動き、ダウン後半からインパクゾーンに向けての入射角の鋭さは今年マスターズを制した、セルヒオ・ガルシアを彷彿させるものがあります。

 

では、なぜ韓国女子ツアー選手はおしなべていいスイングをしているのか?

 

彼女たちがおしなべて似たようなスイングになるのは、指導者がそう教えているからに他なりません。韓国では「これが一番いいスイング」というお手本があり、指導者はジュニアゴルファー達に「型にはめる」かのように同じスイングを教えている可能性が高いです。「型にはめる」というと、日本ではマイナスイメージをもたれがちですが、そんなことはありません。正しい型というのは、合理的であり理に叶っているからです。歌舞伎でも踊りの世界と同じでゴルフも動作。型を気にしないで動作するよりも、型を徹底的に身に付けた方が、質の高いスイングを身に付けることができるのです。

 

 

もちろん、「型にはめる」というのはメリットばかりではありません。「型にはめる」練習をすると、上手くボールを打てない選手も出てくるでしょう。「型にはめて」それが上手くいく選手は限られると思います。しかしながら、選手育成の確率論から言えば、型にはめないよりも、型にはめた方が強い選手が出る確率が高くなるのです。韓国は型にはめることでつぶれる選手が出ることも織り込み済みで、あえて「型にはめる」指導している可能性があると思います。

 

ゴルフは物理です。

 

オリンピックや高校野球、プロ野球を引き合いに出すまでもありませんが、勝者というのはほんの一握りです。ほんの一握りの選手以外は敗者です。その一握りのどのように育てるのかは、国や指導者の方針で決まると思います。「型にはめる」スイングを教えるという韓国の指導法は選手をつぶしてしまうリスクが高いですが、世界に通用する強い選手を育てると言う意味では、今のところ極めて合理的な手段だと思います~。

 

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